さ く ら



「どう?狭い家だけど……すめそう?」



「また抜け出したんですか!?見つかったら大変ですよ!」



「一番の執事には知佳さんのことは話したんだ。だからついてきてもらった。母には大丈夫な理由を適当に言ってる!」


そういって靴を脱いで部屋に入った。



「まだ家具、出してないの?」


くるっと振り向いて謎の言葉を口にする


「家具どころか、荷物なんもないですけど?」


こうすけさんはにこっと笑った。
その笑顔、反則なんだけどな、


「こっちきてごらん」

手をくいくいっとさせて
私を招く。


そっと近寄ると壁を指差す
見るとちーいさなボタンを発見


こうすけさんをちらっと見ると
笑顔でうなずいた。

から、ぽちっと押してみた


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