さ く ら
するとウイーーーーンって音がした
「え、やばいボタン押しちゃった?」
冷や汗吹き出てきて
訪ねると彼はまた笑ってる。
「じゃあ、三秒目つぶってみて!」
言われた通り目をつぶる。
いち、にい、さん。
そっと目を開ける
「え、なんで……?」
そこにはテレビや机
カーテン、カーペット、クローゼット
いままで住んでました、と
言わんばかりに家具が揃っている
「この時代の物件はすべてこういうものさ」
でも、なぜだろう
「なんで……私の部屋と同じなの?」
私の家の家具、家電、クローゼットまで。
……ってことは!?
思い付いてクローゼットへ駆け寄る
バッと扉をあけると
私服がずらっと入っていた。
「自分が前に住んでいた通りに
また家具とかを置いてくれるんだ。便利だろ?
それにしても……君の家の家具、家電はレトロ過ぎるよ。」
珍しそうに部屋を徘徊する。
「ちょ、ちょっと!当たり前でしょ!三百年も前なのよ?私の時代は!!」
この会話が当たり前化していることは
なんともおもしろい。