さ く ら
「はぁ……はぁ……いやー、危なかった!」
五分ほどひたすら走り続けて
どっかの建物の屋上っぽいところに
たどり着いた、
「いや、あのなんで私も連れてきたんですか!」
高校生とはいえ専ら運動音痴な私は
息が上がりまくり、……きつい
「……申し訳ない……」
眉毛をハの字に曲げて
軽く礼をした
「いや、まぁ謝らなくていいけど……
あの、さ。一個聞きたいんですけど
ここ…………どこですか?」
「え?あぁ、ここはホープタウン!
君はここの街の子じゃないようだね!
こんな服……初めて見たよ」
男の人は珍しいものを
見る目で私をみた
「えっと、何県?」
「……ナニケンとは?」
「…………はい?」