憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
私は坂口を思いきりにらんだ。
私のすべての念を込めて。
ただそのミラみも、むなしく鼻で笑われるだけだった。
ため息をついて、手元のプリントに視線を落とす。
・・・・テスト・・・。
私実は、英語大の苦手なんだ。
特にこのリーディング。
いつもイントネーションがうまくいかない。
日和にもたくさんおしえてもらったっけ。
でもこいつにだけは、絶対弱味握られたくない!
どうしたら・・。
早く日和の講義、思い出さなきゃ!
よほど私は思い詰めた顔をしていたのか、
坂口は私の顔を覗き込んできた。
長いまつげとクリッとした目が、私を不思議そうに覗いている。
間近で見る坂口の顔は、思いの外整っていて。
私も思わず顔を赤らめる。
なにをやっているんだ私は。
ついついこいつの性格を忘れてしまう情けない私。