憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
「どうした?みとれちゃった?」
なんでこんなに筒抜けなんだろう?
「っあんた自分から絶対話しかけるなっていっといて!」
不公平じゃない!
「俺からはいいの。そんなことより早く読んだら?」
こいつ・・・!
読めるもんなら読んでるわよっ!
読めないから困ってるんでしょ!
「もしかして読めないとか?」
小さい頃から、秘密ごとがすぐばれる。
こんな私って、やっぱり情けないかも。
「読めるわよ!」
勢いをつけて言い放つ。
そうよっ私は読めるんだから!
思いきって!
「でっ、でいすいず・・・」
「ほらっやっぱり英語になってないじゃん。」
こちらに向けて、不適な笑みをこぼす坂口。
ばれた・・・!
うつむいた私は、顔をあげることができない。
どうしよう。
こいつに弱味なんて見せたら。