憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
廊下を歩いていると、日和に捕まった。
「野乃香〜。
なにしてんの怖い顔しちゃって。」
やっぱり今、私はとてもこわばった表情をしてるんだ。
「日和・・・。」
泣きそうになるのを、必死でこらえる。
思い詰めた私の顔に、おどおどしてる日和。
「なんかよくわかんないけど元気だしてー。
何かあったら話聞くからね?」
「うん、ありがとう。」
日和は、いつもまわりに気を配ってくれる。
なんだか日和のおかげで、少し楽になったかも。
「ところでさっ、
このあとショッピングでも行かない?
パーっとさっ!」
気を使ってくれたのか、いつも以上に明るい日和。
でも・・・・
たしか放課後は、図書委員の初会議があったはず。
「ごめん、このあとは図書委員会議があるんだ。」
せっかく気を使ってくれたのに。
あーあ、なんで図書委員なったんだろ。