憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
「あっはい、私ですが。」
後ろを振り返った私の前には、
背の高い栗毛色の髪をした、男の子がたっていた。
「俺図書委員なんだっ!
仲良くしてね、野乃香ちゃん!」
明らかに私とはテンションの違う人が、私を見下ろしていた。
たしか、同じクラスの大谷幸助くん。
クラスの中心で、あまり私とは縁がない人だ。
「あっよろしくお願いしますっ。」
「そんなかしこまらないでよ。気楽にねっ!」
いやすみません。
私には無理です。
オーラが違いすぎて。
だって近くで話してるだけで、
イケイケ系の女の子の視線が刺さってくるし。
うぅ。
幸助くんの背後が見れないよ。