憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
委員会仲間
―5月。
桜が完全にちって葉っぱの緑が目立ち始めた頃。
「野乃香ちゃーん」
幸助くんの声が教室に響き渡ってる。
どうしようもなくて目をあわせないでいる私。
体に嫉妬と憎悪がいりまじった視線を感じながら、さらに顔をあげられなくなる。
こんなことになったのも先日の幸助くんの発言のせいだ。
はじめての委員会があった帰り道。
下駄箱の前で幸助くんがまっていた。
あんなことがあったからまともに顔が見られないっ。
幸助くんはどんな顔してるのかな?
ちらりと幸助くんの顔を見た。