憧れの恋 ―私はあなたが必要です―



―バンっ!




「とぼけてんじゃねえよ!」






クラス中が一斉にこっちを見る。





私の机に叩きつけられたかばんは鈍い音をたてて床に落ちた。



「あんたたちのこと見たってやつがいるんだよ!」


まさか昨日の下駄箱の!


「いやっちがっなにもしてないよ。」


「どうせお前が幸助に色目使ったんだろうが!」





なにもしてないっ。


私の悲痛な叫びは誰にも受け入れられなかった。



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