憧れの恋 ―私はあなたが必要です―



どんなに抵抗しても私をつかむ手はいっこうに離れてくれない。


力負けした私はドアに引きずられていく。


・・・私どうなるのかな?






ガァン!



私たちの目の前に坂口と幸助くんが立っていた。


幸助くんがドアを殴ったのだ。


坂口が私を女子たちから引き剥がしてくれた。


「おいっ大丈夫か?」


「あっ私は大丈夫・・・。」



立ち上がった私はじっと幸助くんを見つめる。





幸助くんの拳にはうっすらと血がにじんでいる。


私は幸助くんに声すらかけることができない。




< 31 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop