憧れの恋 ―私はあなたが必要です―
どんなに抵抗しても私をつかむ手はいっこうに離れてくれない。
力負けした私はドアに引きずられていく。
・・・私どうなるのかな?
ガァン!
私たちの目の前に坂口と幸助くんが立っていた。
幸助くんがドアを殴ったのだ。
坂口が私を女子たちから引き剥がしてくれた。
「おいっ大丈夫か?」
「あっ私は大丈夫・・・。」
立ち上がった私はじっと幸助くんを見つめる。
幸助くんの拳にはうっすらと血がにじんでいる。
私は幸助くんに声すらかけることができない。