☆男目線☆ 【完】
先生はグレーのスーツに薄ピンクのシャツを第3ボタンまで開け、柄物のネクタイを緩く巻き、ネックレスをちらつかせていた。


うん。今日もホストみたいだな。


私は心の中で先生のファッションチェックをしていた。


「今日は転校生が来てる。」


「また野郎かよ」

「どんな奴〜?」

「カッコイイ?」


みんなの質問が先生に飛び交うとガラッと教室のドアが開き、長身の男が入ってきた。


「城ケ崎帝です。よろしくお願いします。」




城ケ崎…………。


どっかで聞いた名前だなぁー……


どこだっけ?


漆黒の髪に、穏やかな雰囲気を醸し出す垂れ眼に、涙黒子


脳をフル回転させ、記憶を辿る。


「城ケ崎は空いてる席に座れ。」


「はい。」


コツコツコツコツ


ピタ


いつの間にか城ケ崎君が私のすぐ側にいた。
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