☆男目線☆ 【完】
麗「いつ……?」


麗がいつもと違う低い声で私に問いた。


『……夏休み始まってすぐ……。』


隼「何で言わなかった……?」


続くように隼人が私の頭をガシッと掴みながら腕を震わせていた。


『いやーー過ぎた事だし……。』


言った瞬間、パコンッと隼人に頭を叩かれた。


隼「馬鹿か!!」


隼人は眉間に皺を沢山寄せ、瑠羽を叱咤した。


『何で叩くんだよぉッ』


私は叩かれた頭をスリスリと撫で、涙目で隼人を見上げた。


秀は呆れたのか、絡むのを止め、正面に向き直し、読書をしだした。


隼「お前は会長に目付けられてんだから少しは用心しろって言っただろうが!!」


だって、まさか自分が拉致られると思わなかったし、終わった後は何もされなかったから……。


『ぶぅーー』


隼「ぶぅーーじゃねぇ!!」


再びパコンッと隼人に頭を叩かれた。

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