☆男目線☆ 【完】
初めて竜也の自然な笑顔を見て、今まで近寄り難い印象が崩れ、一人の無邪気な少年のように柔らかい表情になった。


2人で並んで歩いていく。夕陽が私達を照らし、影が長く伸びていた。






――――…
――――――…




私は帰ってすぐにパイ生地の下準備を済ませ、寝かせている間にりんごを煮詰めた。



―トントントン♪

―ジュー♪


キッチンにリズミカルな音が響く。




メイン料理や前菜などもあっという間に作り終わった。


寝かしたパイ生地を綺麗に型にはめ、林檎を詰め、余熱したオーブンに入れた。


みんなをリビングに呼び、ご飯が出来たと言う。


机にはメインのハンバーグにルッコラのサラダ、マリネ、コンソメスープ、ご飯が並べられていた。


『今日は引っ越し祝いって事で私が作ったよ♪』


満面の笑みで笑いかけたらお兄ちゃん達に抱きしめられた。


ギュッ


『ぐはッッ』


「「瑠羽〜大好きだぁ〜。」」


相変わらずタックルのようにハグしてくる兄ズ。
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