☆男目線☆ 【完】
瑠羽は顔を真っ青にさせながら、恐怖に耐えていた。


握る手に力がこもる。


それに気付いた隼人は瑠羽の背中に腕を回し、壊れ物を扱うかのように、優しく抱きしめた。


『隼人?』


「怖い?」


『……ちょっと……。』


胸が高鳴るのを抑えながら俯く。


「ごめんな?俺が無理矢理連れてきたから……。」


隼人は子犬のようにシュンとした顔をした。


『別に良いよ。』


瑠羽は回されてる腕にそっと手を添え、目を閉じ、隼人の温もりを感じた。


怖さも吹き飛ぶくらい、心音が穏やかになった。
柔らかく包みこんでくれる隼人の腕の中で、胸に顔を埋めながら温もりを感じていた。


隼人は瑠羽の前髪を退け、チュッと優しく唇を落とした。


『隼人?』


瑠羽はキスされた額に触れる。
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