☆男目線☆ 【完】
麗「音楽科のある有名な高校から勧誘されてたんだけど、そのままこの高校に上がったんだよ。」


『そうなんだ……。』


もったいない…。
でも、竜也が音楽科のある高校に行ってたら私達、兄妹だけの関係だったんだよね……。


一緒に登校して、一緒に授業を受けて、みんなでお喋りしたりする事が当たり前になっているから、竜也が隣にいないなんて考えられない……。


麗「竜也は、ピアノを趣味でやってるだけなんだけど、才能があるんだろうねぇ。きっと今回でまた、音大から勧誘されると思うよぉ。」


『そっか……。』


私はそのまま附属の大学に進むけど、竜也はどうするのかな……?




竜也の演奏が終わり、講堂内はシンッとした静寂に包まれた。


そして竜也がピアノの前で一礼し終えた途端、拍手の嵐が起こり、大歓声に包まれた。


そのまま竜也は客席内を音楽に合わせながらウォーキングしていく。


竜也が表情を崩さず歩くその姿は王子そのもの。


女の子の視線は竜也に集中し、皆ウットリした表情になる。
< 416 / 736 >

この作品をシェア

pagetop