☆男目線☆ 【完】
切なげに竜也を見る瑠羽の姿が痛々しい…。


机の上に乗った瑠羽の手が震えている。


隼人は、瑠羽の変わりように戸惑いながら、胸の奥が苦しくなるのを下唇を噛みながら我慢した。


そして隼人はそっと瑠羽の手の上に手を乗っけた。


一瞬ビクッと指先が震えたけど、隼人の優しく包みこむような手は瑠羽を安心させた。




再び視線を遠くにいる竜也に向けると、もう人混みに紛れていなくなってしまった。


目の錯覚だと信じたい。


胸が張り裂ける思いが溢れて涙が目に溜まる。


「……。」


隼人は無言で瑠羽の手を掴んで立たせ、人目のつかない所へ行った。






バンッ


『痛ッ』


隼人は瑠羽の両肩を掴んで壁に押し付けた。


瑠羽は肩に痛みを感じながらも、隼人の刺すような鋭い視線に目を向けた。
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