☆男目線☆ 【完】
『あっ』


「やっぱり……。」


瑠禾兄はそう言うと、私を包み込むように抱きしめてくれた。


「なにがあったか言いたくなかったら言わなくていい。でもこんな状態の瑠羽をほっとけない。大事な大事な妹だからな。」


瑠禾兄は優しく頭を撫でながら呟いた。


私はまた涙が出るのを抑えながらゆっくりと話し始めた。




『隼人に告白されたの。』


「うん。知ってる。」


『え!?なんで知ってるの!?』


私は吃驚し顔をあげた。


「学校で瑠羽と隼人が付き合い始めたっていう噂を聞いたから。」


『え…。』


3年の棟まで噂が広がっていたなんて…。


「それで、隼人が告白したんだろうなぁと思ってね。」


そうだったんだ…。


私隼人に告白されるまで隼人の気持ちに全然気付かなかったけど、お兄ちゃんは気付いてたのかな。
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