【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
静かに弾き終わると
お客さんたちがみんな立って、
拍手をしてくれた。
湊太くんも立ち上がって、うれしそうに手を叩いていた。
なんだか恥ずかしくなって、
ペコペコと頭を下げながら、
椅子に戻った。
「緊張したよぉ。。」
小さい頃は全く緊張しなかったのに、
年々、緊張するようになってしまった。
「すげ−よ。本当にピアノ科なんだな!」
「もう…何それ。。
本当に緊張したんだから」
あ……またあの人たち…
私を見て、ヒソヒソと何か話している…
なんだろう……