【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
+++香澄side+++
1週間の停学…
狭い自分の部屋に入った。
折りたたみベッドを広げて、
ゴロンと寝転がった。
別れたくない
ピアノも辞めたくない…
どうしたらいいんだろう。
もう、訳がわからなくなってしまっていたら、
携帯が鳴った。
開くと、湊太くんからだった。
「もしもし?」
《香澄?》
湊太くんはハアハアしながら話していた。
歩いているのかな…
「うん」
《学校は?》
「1週間の停学。
湊太くんと別れなかったら退学…
私、湊太くんに話してない事があって…」
《わかってる。俺も話してなかった。
今から、香澄の家の駅に行くから、
近くになったらメールするよ。
会って話そう。
いいか。必ずいい方法があるから。
別れるとか、勝手に決めんなよ。
大事にするって言っただろ?
俺を信じろ》
「うん…わかった」