【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢







【後10分ぐらいで着く

あの柱で待ってる 湊太】




湊太くんからのメール


すぐに家を飛び出した。






バスなんか待ってられない…



制服のまま、自転車に乗って駅へ走った。







改札を通り、柱の裏へ行くと、制服姿の湊太くんが……




会った瞬間抱き合った。




「香澄…ごめんな…黙ってて」




私は湊太くんの顔を見た。



とても悲しそうな顔…




「私も…嫌われたくなくて、家の事言えなかった」


「嫌いになるわけないだろう!

それに、俺は、親父の後継ぐ気ね−から。


だから言う必要ないと思ってた。

俺は自分のやりたい事をみつけて、

俺は俺の道をいくんだ」






それって……



「湊太くんのお父さんは、それを納得しているの?」

湊太くんは俯いた。



「してね−けど…」




「湊太くんのやりたい事って何?」



「まだ…わかんね−」







< 114 / 179 >

この作品をシェア

pagetop