【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
今まで知らなかった痛みを
今、感じている。
痛いような…苦しいような…
さっきまであんなに寒かったのに
体がほてって熱い。
私と一緒に前後に揺れる湊太くんの表情に
ドキドキした。
「痛い…香澄?」
「…あっ んん…
大丈夫………あっ 」
「ごめんな…
うっ
ちょっと 我慢して
な………」
更に動きが早まって、
やらしい水音と、体を打ち付ける音が重なり合って
一瞬湊太くんは顔をしかめて、
私に倒れ込んだ。
二人、肩で大きく息をしていた。
肌と肌が触れ合って、
二人の心臓の鼓動が、乱れ打ちのように
ぶつかりあった。