【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
翌朝
船の乗り場で
二人、船を待った。
次の約束の土曜日が
すごく遠く感じて
寂しくなった。
少しでも湊太くんに触れていたくて、ずっと手を繋いでいた。
寂しいけど、定刻通りに船が到着した。
「土曜日、駅で待ってるね」
「あぁ。待っとけ」
湊太くんは私の頭を撫でた。
なんでこんなに悲しいんだろう。
ずっと7年間会えなかった事を思えば、
土曜日なんてすぐなのに…
「必ず来てね。約束ね」
「約束する。必ず行くから」
ギュッと抱きしめられた。
「一生、大事にするから」
「うん」
「泣くな。泣くなって…
必ず、会いに行くから」