【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
島の生活も3ヶ月近くたち、
毎日が充実していた。
昼間は給食室で働き、
夕方はうちでピアノ教室。
花実ちゃんや他に5人。
お金は無料でいいと言ったら、
母親たちはそれはダメだと怒りだし。。
じゃあ月に一度、野菜もしくは、おかず一品で…と妥協案を出したら、
結局毎回なんかしら持ってきて。。
おかげで食費がだいぶ助かる。
いつものように朝、
湊太くんと一緒に学校へ。
いつものように働き始めた。
「香澄ちゃん、顔色悪いね?大丈夫?」
「香澄ちゃんなんか体調悪い?」
調理員さんたちにそう言われた。
「いえ…別に…大丈夫です」
そう言われると…なんとなく、
胃が痛いような…
唾が上がってくるような…
「体調悪い時は働いちゃだめよ。
子供たちの口に入るものを作っているんだから…」
「はい…うぅ…………」
胃がものすごく痛くなって、
私はそのまま、そこにうずくまった。
「ちょっと−!!大丈夫!!
誰か湊太先生呼んできて!!!」