【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
+++湊太side+++
「湊…太くん…」
そう、上目遣いで言われて、
笑いをこらえる事ができなかった。
いや、笑ったんじゃない。
にやけたんだ。。。
みんな湊太、湊太と
呼び捨てで呼んでくるのに、
湊太【くん】なんて
超新鮮じゃんよ!!!
超かわいいじゃんよ!!!
「ピアノやってんの?」
香澄ちゃんはギロッと睨んできた。
下から見上げるこの気の強そうな猫目…
たまんね−−−!!!
「はい」
………それだけかよ。。
後…何を話せばいいんだ…
女との会話に悩んだ事なんかね−から、わかんね−
沈黙がいてぇ…な。。。
本…そうだ本…
「あのさ、いつもなんの本読んでんの?」
また下から見上げられて、一発悩殺された。
「今日は『天空の城ラピ○タ』の 小説です」
敬語がさみしいじゃんよ。。
「あ−俺、それDVD見た。
好きなの?その…ジブリ?」
はっきし言って、俺
あんま興味ね−けど。
「大好きです」
…………///
待て。俺の事を言ったんじゃね−よ。
なのに超顔面が熱い。
かわいく睨まれて『大好きです』と言われて、
勘違いしてしまった。