【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢



+++湊太side+++




手…繋ぐのだけに


超必死じゃん…俺。




俺にこんな純粋さが残っていたことに


自分で自分がびっくり。




無理って言われたら繋げね−−



かわいく言われてたまんね−−





あ……次もう俺、降りる駅じゃんよ。




「帰り、○○駅のホームで待ってっから」



俺の学校の駅で待ち合わせするようにした。




「うん」




香澄ちゃんはちょっと暗い顔をした。



携帯持ってね−のは不便だな。





「んじゃ」




電車が駅について、



俺は立ち上がった。







ガシッ






手を




掴まれた。






ん?



振り向くと


座ったまま、香澄ちゃんが俺の手を掴んで、




ウルウルした瞳で見上げていた。




お…………おおお





………………おい!!!






プシュ−−−−−−






電車のドアが閉まった。







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