【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
教室に入るとみんなが俺の頭に注目した。
なんだよ。
なんとでも言いやがれ。
「湊太−すげ−−!!」
俺の前の席に大星が座った。
「なんだよ」
大星は俺の顔をじっと見た。
「まるで野球少年じゃんよ!!
どした−!!!」
大星は俺の頭をくしゃくしゃっとした。
「なんだよ!触んな!!
なんか飽きたんだよ。
パーマの茶髪に。
俺的にはさっぱりして気に入ってんだけど」
大星はニヤニヤしていた。
「あの気になってたお嬢様はどうなったんだよ?」
「ぁあ?付き合う事になったけど?」
大星は、はぁ−と深いため息をついた。
「また泣かされる女が増えたな。
何もそんな純粋なお嬢様を泣かせるとは…
湊太も罪な男だな」
なんだよ。なんでそうなんだよ。
まぁ…今までの俺を思えばしかたないか…
「俺、真面目に真剣に付き合う」
大星は、ちょっと真剣な顔になった。
「なんだよ…そうか!!
やっと本気になれる女に出会ったか!!
湊太−−−!!!」
「なんだよ。。。」
「会わせろ」
……………はあ?