【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
湊太くんがベンチに座ったから、私も隣に座った。
「やっぱさ、門限とか…あるんだろ?何時?」
門限…気にしてくれているんだ…
「門限というか…6時半か…7時ぐらいまでに帰れれば大丈夫」
うん…そのぐらいなら間に合う…
「そっか。じゃあ…あんま放課後にどっか行く時間ね−な。
土日は?」
「土曜日はピアノのレッスンがあって。
日曜日は何もない」
湊太くんはクリッとこっちをむいて、ニコッと笑った。
本当に幼くなったな……
「んじゃ−日曜日いっぱい会おうな」
湊太くんが左手を開いた。
手を繋ぐって事だよね…
恥ずかしいけど…湊太くんの左手に私の右手をのせた。
そしたらギュッとしてくれて…
「大事にすっから…」
そう優しく
湊太くんはつぶやいた…