【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
姉ちゃんと住むマンションの玄関を開けると、
電気がついていた。
……姉ちゃん…?
俺はリビングの方へ歩いて行った。
「あ…湊ちゃんお帰り。
私…またすぐに仕事だから、
留守よろしくね」
久しぶりに帰ってきて、また仕事かよ。
「体大丈夫かよ?
あんま…無理すんなよ。
今度いつ帰ってくんだよ」
姉ちゃんはバタバタと準備をしていた。
「ん…わかんない。
湊ちゃん…お金おいておくから
あ…お父さんとお母さんに
たまには顔出してあげて。
私は…忙しいから」
じゃ…と姉ちゃんはまた仕事に行ってしまった。
親父になんか会いたくね−
だから姉ちゃんと暮らしてんじゃん。
でも、ひとりじゃ広いんだよ…この部屋。
俺はさっき買ったコンビニ弁当を広げた。
つまんねぇ……な……