【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
私だって……帰れない…
でも
確かめるのも怖い…
「香澄ちゃん?
俺を待ってたんじゃないの?
なんでも話せって」
なんでも…
セフレがいるの?って?
私と付き合っていても、他の子とエッチするの?って?
聞けないよ…そんなの。
だいたい、私、湊太くんとエッチしてないし。
でも…
あの子とは…したんだ…
しかも、いかせるのが上手って…
そう思うと……悔しい…
私とは……
「湊太くん、携帯貸して」
ん?と首を傾げながら、湊太くんは携帯を渡してきた。
私は携帯を開いて、ボタンを押した。
「……あ、お父さん?
ごめんなさい、お仕事中に。
今日、友達の家で、クリスマスコンサートの練習するから、
ちょっと遅くなる。
うん。
うん。
わかった。じゃ……」
携帯を湊太くんに返した。
「私………
湊太くんのマンションに行きたい」