【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
友人
「………湊太が……
…………途中でやめた?
ぶっ…………
ぶあはははっ!!!!!」
教室に響き渡るぐらいのデカイ声で、大星が爆笑した。
「なんだよ!仕方ね−だろ!
泣いたんだから」
大星は涙まで出して笑いやがった。
「おまっお前!!お前が!!
女が泣いたって関係ね−ってお前が!!
相当本気だな!」
「ああ!悪いかよ!
相当…本気だよ」
前の椅子に座っていた大星が、ちょっと顔を近づけた。
「お前、どうすんの?
家のこと。
湊太が継ぐ気ね−事はわかってるけど、
香澄ちゃんだってきっとどっかの社長の娘とかだろ?
湊太が後継いだ方が、話しがうまくまとまるんじゃね−の?
金持ち同士。なあ?」
俺は大星のネクタイを掴んだ。
「俺の家の事、周りに言ってね−よな?
特に、香澄ちゃんには絶対に言うなよ」