【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
大星がうちのマンションに来た時、
たまたま姉ちゃんが家にいて、
二人で話しが盛り上がって、
姉ちゃんが家の事を暴露しやがった。
だから大星だけが家の事を知っている。
「言ってね−よ。
てか、香澄ちゃんにも言わね−の?」
大星は呆れたように言った。
「俺、継ぐ気ね−から。
だから言う必要ないだろ」
関係ね−し。
嫌なんだよ…言いなりになるのが。
はぁ………とため息をついたら、
目の前が真っ暗になった。
「だあ〜れだ!」
俺の両目を誰かが後ろから手で隠した。
知るか…そんなの…
「誰だかしんないけど、
やめてくんないかな」
ちょっとイラッとして言った。
そしたら目の前に、なんとなく見た事のあるケバい女が顔を出した。
「優衣(ゆい)でした〜」
優衣?
誰だっけ???