【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
ボロボロの古い家
夕飯をお父さんと食べて、
4畳半の畳に白いカ−ペットを敷いた、狭い自分の部屋に入った。
小さな机、小さなタンス
折りたたみベッド。
うちは2階建てで、2階部分は私の部屋だけ。
後から建て増ししたらしい。
下は3部屋。
キッチン、ピアノの部屋、お父さんの部屋の和室。
みんな6畳。
そしてお風呂とトイレ。
古くて、もう傷だらけだし、お化け屋敷みたい。
小さなタンスを開けてため息が出た。
デートに着て行くような服がない。
ただでさえ、土曜日のピアノ教室に毎月1万6千円払わせていて、
お父さんに申し訳ないのに、
服を買いたいなんて…言えない。
携帯も最近学生割を知って持たせてもらったばかりだし。
ピアノ教室に通うのも、いつも土曜日なのに制服で行っていて…
まさかデートに制服は…ないよね。。
どうしたらいいんだろう。
オシャレ…したいな…
あ…そうだ。
相談………してみようかな…
私はかばんの中から切り取られたメモ書きを出して
携帯を持った。