【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢



《もしもし?》




「あ…杏奈?香澄です」




《香澄?ああ!なんだ!


電話してくれたの?》





「うん」



ちょっと騒がしい感じのところにいるのかな…




「今大丈夫?」




《大丈夫大丈夫!何?》



「日曜日、湊太くんと初めてデートするんだけど…



私、服持ってなくて。

買うお金もないし、制服だと…ダメかな。


杏奈ならどう思う?」





あはははっと杏奈の笑い声がした。



《あたしに相談してんの?》




「うん……」



なんか…まずかったかな…





《超うれしいんだけど!!



服、貸してあげるよ。



日曜日?何時?


香澄の家に行くよ》





「えええ−−−!!!


うちに!!!?



なんか…悪いよ」




《いいよいいよ。

日曜日さあ、香澄が乗る電車の途中の○○駅に用事があるから調度いいし。


どこ駅?》





「終点の○○駅」


《湊太と待ち合わせはどこに何時?》



「うちの駅に11時」


《駅から家までどのくらい?》



「バスだと…15分ぐらい」



《わかった。9時には駅いくわ。


改札らへんに待ってて、

じゃあね》





心強いなあ……





最初大嫌いこの人…と思ったけど、



なんか、見た目と違って



いい人なんだな…



あ…湊太くんも、大星くんも


そうだったな………




見た目って、関係ないんだ…




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