【完】UNBALANCE/チャラ男とお嬢
「何やってんの!」
え?何って…
「湊太くん…待ってた」
そうかそうか…と湊太くんは、何度か頷いて、
いや違う…と首を横にぶんぶん振って…
「いつも普段こんな短け−スカート履いてんの!?」
と、湊太くんは顔を赤くした。
「ううん…今日初めてだけど」
「予想外だ……」
湊太くんは短い髪をくしゃくしゃっとした。
「化粧してんの?」
「…うん。変かな…」
バッと目が合って
ちょっと恥ずかしくなった。
「すっ…すっぴんでいいんだよ!
何やってんだよ!」
湊太くんはぶつぶつ言いながら、私の手を繋いで歩き出した。
「湊太くんに、かわいいと思われたかったから」
湊太くんは立ち止まって、クルッとこっちを向いた。
「そんなことしなくても
いつもかわいいって思ってたよ!」
湊太くんはぷんぷん怒っていた。