大好き>大嫌い
『うん。』
あっさり伊吹と帆波が答えるなか、私はまだ状況を掴めずにいた。
ちょっと待てぇい!!伊吹と帆波と蓮が幼馴染み?
やっぱ私だけがよそ者でのけ者なんだ。
私がシュンとなってたら、後ろから頭を軽く撫でられた。
『あんまし変なこと考えんなよ。一緒にいる期間が短くても優理花は俺らの仲間だから。』
優しい蓮の声が聞こえた。
『そうそう!!私は優理花が大好きだから蓮と伊吹も紹介したんだもん★』
『俺も優理花はそんな悪いヤツと思ってねぇし・・・。むしろいいヤツすぎるよ。』
蓮の言葉に続けて、帆波と伊吹が口を開いた。
私はみんなの優しさに胸が熱くなった。
『みんなっ・・・ありがとう。』
私の目に蓮の優しい顔が映った。
トクン
心臓が高鳴った。
『あっ、でも・・・。』
蓮が口を開いた。
『美形な俺らの中にお前が入るのは考えものだなw』
はぁー!?
やっぱ蓮なんか大嫌い!!
あの一瞬のトキメキを返せよ!!
『大嫌ーい!!』
そんな私の絶叫をよそに蓮はニヤニヤ笑っていた。