大好き>大嫌い
『優理花!!私たちと同じ班は蓮と伊吹に決まったよ★』
可愛い笑顔で私に微笑む帆波。
『そうなんだ・・・。あっ、私担任に提出してくるよ。』
この場から早く離れたくて、私は適当な理由をつけて担任の元へと向かった。
バシッ
いきなり後ろから頭を叩かれた。
半ギレで後ろを振り向くと、ケラケラ笑う蓮がいた。
『何よ。』
私はムッとしながら蓮に言った。
あぁ・・・私って本当につくづく可愛くない女。
『別に?でも優理花元気ないみたいだったから、慰めにきてあげたんだぜ?』
帆波も伊吹も気付かなかった私の変化に蓮は気付いてくれた。
胸に暖かいものが流れ出す・・・。
『蓮・・・。』
『ん?』
『ありがとう。』
『どういたしまして。』
私の気持ちを素直に言えた日だった。