銀杏ララバイ
まともな大人が聞いていれば、
そうか、この家は筑800年か、とまずそのことに驚く。
そして周囲を見回して、
ほとんど改装・改築されているから価値は薄らぐ。
もしくは、門構えや庭はともかく
住居部分は嘘だ、と思うはずだが…
そういう常識的な考えにはまだ成長していない2人。
とにかくギナマの話を信じるしかない。
そして半信半疑のはずの
かおるが出した言葉がこれだった。
「ふーん、この家の言い伝えではそうなっているの。
そしてそれは学校で習う歴史の話より
秘密だけど事実と言う事ね。
ふーん、面白いわ。」
「うん。秘密だけど事実だよ。」
そして、話はそこで終わってしまった。
何故ならば、
あの鎧武者らしき男の声がして、
ギナマは出て行ったきり戻らなかったからだ。
それから一週間。
かおると孝史は、それまでのようにその家で、
午前中は読書、
昼食後は決まって顔を見せるギナマにねだられるような格好で、
庭でサッカーを始め、
いろいろな事をして遊んだ。
打算的なようだが、
かおるにしても、ここを出て浮浪者のような境遇に入るより、
この家で豊かな暮らしをする方が幸せを感じられた。
実際、ギナマとの遊びも
子供に戻ったような気がして楽しかった。
そして何よりも…
あれ以来何も起こらなかった。
そしてもっと不思議な事は…
実際には地下室も見て、
その後アレだけギナマに詰め寄ったと言うのに、
不思議な事は…
地下室も、いや、その後アレだけギナマに詰め寄った事が、
2人の記憶から消えていた。
そうか、この家は筑800年か、とまずそのことに驚く。
そして周囲を見回して、
ほとんど改装・改築されているから価値は薄らぐ。
もしくは、門構えや庭はともかく
住居部分は嘘だ、と思うはずだが…
そういう常識的な考えにはまだ成長していない2人。
とにかくギナマの話を信じるしかない。
そして半信半疑のはずの
かおるが出した言葉がこれだった。
「ふーん、この家の言い伝えではそうなっているの。
そしてそれは学校で習う歴史の話より
秘密だけど事実と言う事ね。
ふーん、面白いわ。」
「うん。秘密だけど事実だよ。」
そして、話はそこで終わってしまった。
何故ならば、
あの鎧武者らしき男の声がして、
ギナマは出て行ったきり戻らなかったからだ。
それから一週間。
かおると孝史は、それまでのようにその家で、
午前中は読書、
昼食後は決まって顔を見せるギナマにねだられるような格好で、
庭でサッカーを始め、
いろいろな事をして遊んだ。
打算的なようだが、
かおるにしても、ここを出て浮浪者のような境遇に入るより、
この家で豊かな暮らしをする方が幸せを感じられた。
実際、ギナマとの遊びも
子供に戻ったような気がして楽しかった。
そして何よりも…
あれ以来何も起こらなかった。
そしてもっと不思議な事は…
実際には地下室も見て、
その後アレだけギナマに詰め寄ったと言うのに、
不思議な事は…
地下室も、いや、その後アレだけギナマに詰め寄った事が、
2人の記憶から消えていた。