女装男子!

たった一瞬だけど、ゼロと視線が重なった。

それだけで、体中に痺れと動悸と熱が広まった。


生まれて始めての感覚に、僕は戸惑う。


(なんかの病気かな・・・)


「リンジー?」


立ち上がって、グランドを見下ろしたまま動かない僕に、後ろからよっこが心配そうな声色で話しかける。

「・・・ねぇ、よっこ。

僕、病気かもしれない」


あまりの衝撃に、自分のキャラを忘れてしまった。
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