神原さん救出大作戦!
「んじゃあ、山口、お前行って来い。」

担任!!

「なんでですか!!
まだ死にたくないです!!」

「お前ら、親友だろ?
それに、宏貴君もこう言ってる訳だし。」

だーかーらー!

いくら親友でも賭けられる命には限界が…

ボソッと担任が囁いた。

「お前、出席日数足りなくて留年ギリギリだろ。
もし行って来たら、ちゃんと現役で卒業させてやるし、なんだったら、大学まで面倒見てやってもいいんだけどなぁ。」

まじで?

それなら行っても…

ハッ!!

そ、そんな誘惑には…

「このままじゃ、留年どころか、落第かもなぁ。」

この瞬間、あたしの頭の中の、命と大学の間で揺れていた天秤は、完全に大学の方に傾いた。

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