校則違反
ムッとする私に那緒は、

「ごめん。ごめんってばぁ…。だけどさ、こんな事言うのも可哀相だけど麻佑がまじで三島の事好きならやめたほうがいいと思うよ。辛い思いするだけだと思う。」

そんなの分かってる。
分かってるけど今回の
「好き」はなんかいつもと違うんだもん。

…なんて言ったらきっと、
那緒は、どうせすぐ飽きて違う男に一目惚れするんでしょ!と言うと思ったから

「うん。そうだよね」
としか返せなかった。

こんな時、由衣に相談できてたら…。なんて
思ったりもする。

だけど、いつも相談は真剣に聞いてくれる由衣でも
さすがに先生を好きになった!なんて言ったら
笑われるよなぁ…。

なんて思ったりして
言えなかった。


それもそうだし、
由衣には、付き合ったばかりの
―拓斗(タクト)

と言う彼氏がいたため、
幸せな由衣を私ごときで
困らせるのも嫌で、
言えなかった。


先生とは、出会って数日。

今は、こんなにも好きだけれど、
今だけかもしれない。

那緒の言う通り、また私の一目惚れかもしれない。

と自分に言い聞かせて信じるしかなかった。

だけど、その一方で私の先生への気持ちはおさまる事を知らなかった。
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