校則違反
「三島先生の事好きなんでしょ?なんであたしよ…り…さっ…きに那緒…に言…ったの…?」
と半ば泣きながら由衣が聞いてきた。

私は、一瞬頭の中が真っ白になって嫌な予感がした。

「あ…たし…そ…なに信用でき…な…い?」
私が黙っているとまたも由衣が泣きながらたずねてきた。

私は、もう全部話して謝ろうと思って、
由衣に近づいた。

「違う違うよ由衣…あのね?」と言おうとした時に

―キーンコーンカーンコーン
10分休み終わりのチャイム。
「休み時間終わっちゃったね。今の事はまた。先戻るね!」
と図書室を出ていこうとする由衣に

「由衣!待って!私、由衣に言い訳なんかしたくない!!だから放課後、下駄箱の前で待ってる」
と言った私に由衣は、

「うん。遅くなっちゃうかもしれないけど」
と作り笑顔で図書室を出ていった。

―「さよなら〜」
「うん、ばいばーい」

私は帰りのショートホームルームを終えると足早に1年生の下駄箱に向かった。

すると、まだ来てないと思った由衣が先に来ていた。

「由衣!!ごめんね。待ったよね」
と謝る私に

「ううん。そんなに待ってないよ大丈夫」
と由衣が言った。

そしてここで話すのもどうなんだろうと思った私は
「どうする?ここで話すのもなんか変だからどっか行こっか?」

と由衣にたずねると

「うん。そうだね!いつもの所でいいよね?」
と私に確認した。

「うん。行こう」
と私が返事をすると二人共歩きだした。

いつもの所とは…
本当に毎日のように二人で行ってたファミリーレストラン。


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