狂愛されし少女の夢現
「本当は殺したいんだよ? 君の事が愛しくて愛しくて、殺してしまいたいくらいに」
次々と流れ落ちる血を、彼はその舌で舐めとっていく。
「でも君が死んだら、つまらないもんね」
指で彼女の血をすくい取り、
「ほら、綺麗に舐めて」
彼女の口の中へ入れる。
涙とともに痛みに耐え、彼に従う まだ幼さが残る少女。
16歳になったばかりの彼女は 逃げることも、避けることも出来ず、 この狂った日常を、受け入れるしかなかった。
「ねぇフラン、君は僕のモノだよ」
「永遠に、ね」
『はい、セシル様』
希望は全て 消されてしまった。
残されたのは、絶望と 痛みだけ。