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そんなことを話しながら歩き、噂のジェラートの店に到着した。
高校生の多い地区から少し離れたオフィス街の近くにあるその店は、女子高生よりも大学生やOLが多く、平日の夕方だというのに賑わっていた。
「純香、どのフレーバーにする?」
ショーケースをのぞき込みながら、和希は尋ねる。
「う・・・ん。どうしよう。」
純香もまた決まってはいなかった。
「よしっ、決めた。
レモンとチョコのダブルで、パンにはさんでもらおう。」
和希が言った。
「じゃあ、私はストロベリーとヨーグルト。」