゚。*Dear Snow*。゚
「はぁ…はぁ…よかった、まだいた」
彼女は相変わらず裸にタオルの恰好で立っていた。
「あの…そのままだったら風邪引きますよ!よかったら、これ…」
自分の服を彼女にわたした。
「なに…?これ…」
「な、なにって…服だけど…」
「ふ、く…?」
なんだか、服とは何か解っていない様子だ。金髪だし…外国人…なのか…?
「えー…っと…俺みたいに、こうやって着る物!」
彼女がじーっと俺を見ると、こう言った。
「溶けないの…?」
「…?溶けないけど…」
「…そう…」
そう言うと彼女は、半袖の服を一枚着た。
「あれ…?ご、ごめん!長袖持ってきたつもりなんだけど…間違って半袖持ってきちゃった…」
「…いいよ、これで。この方が涼しいし。」
「いや、でも…その恰好じゃまだ…」
「…じゃあね」
彼女はそう言うと歩きだし、どこかにフッと消えてしまった。
「い、行っちゃった…」
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