偽装婚約~秘密の関係~
『よお!晴弥』
「いらっしゃーい!晴弥!」
『なんでお前もいるんだよ…芽依』
場所は変わってジュウゴの家にいた。
沙羅のことは瑞季に頼んであるから多分、なんの問題もないだろう。
「晴弥それ、ヒドイ!
うちがいてなんか問題でもある?
…どうせ、ジュウゴにあずさとのこと相談しようと思ったんでしょ?」
『…なんで…』
分かったんだ、と続けようとしてやめた。
そう聞いたところで返ってくる言葉なんてたかがしれている。
「ねえ、晴弥。
昨日沙羅、大丈夫だった?」
『大丈夫って…何が?』
「元気なかったりしなかった?」
なんで芽依がそのこと知ってるんだ?
まさか芽依…
『昨日のパーティで沙羅に何があったか知ってるのか?』
「まあ…ね」
曖昧に微笑む芽依。
よかった。
これで昨日沙羅が泣いていた原因がはっきりする。