偽装婚約~秘密の関係~
アンサー
次の日の深夜。
時刻は夜の11時過ぎ。
俺たちは県営の広い公園にいた。
こんな場所を選んだのは、誰にも見られないようにするためだった。
「…晴弥っ!!」
闇の中からそんな声がして。
来たか、と思ったら
『…あずさっ』
あずさがすごい勢いで俺に抱きついた。
「会いたかったよぉ…」
泣いているのかあずさの声が震えていて。
愛おしい。
心の底からそう感じた。
『お久しぶりです、晴弥様』
レオが頭を下げる。
『悪いな、いろいろと迷惑かけて』
『とんでもありません。
こちらこそご迷惑をおかけして…』
『いいよ、気にしてない』
そう言うとレオが疲れ切ったような顔で笑う。
相当、レオも苦労してるみたいだな。
コイツのためにも俺は今日、ちゃんと言わないと。