偽装婚約~秘密の関係~
あれから約30分。
『よし』
そう気合いを入れて起き上る。
相変わらずダルイし、
頭も痛い。
だがいつまでもベットに寝ているワケにはいかない。
部屋から出て階段を上る。
そして階段から1番近くのドアを開けた。
『おはようございます、父さん、母さん』
「おはよう、晴弥。」
ドアを開けるとそこには両親と瑞季がいて。
テーブルの上の食器はほぼ空になっていた。
「あら?沙羅さんは一緒じゃないの?」
さっそく母さんにイタイところをつかれる。
『すみません。
慣れないパーティで相当疲れたらしくまだ起きていません。
勘弁してやってください』
くそ…
なんで俺が沙羅のために頭下げなきゃいけねーんだよ。
「そう。
まあ仕方ないわね」
母さんはそう言って席を立つ。
『じゃあ用事があるのでこれで失礼します。』
部屋から母さんが出て行ってすぐに俺も立ち上がった。
『…晴弥』
『はい』
やっぱり…逃げられないか。
この人からは。
『本当のことを言いなさい。
沙羅さんはどうした?』