偽装婚約~秘密の関係~
飛行機に乗り込み約13時間。
朝早く出てきたせいなのか飛行機の中で爆睡。
あっという間に着いていた。
『森本、予定はどうなってる?』
『はい。これから会社へ向かい、そこで旦那様とお会いになる予定です』
『そうか』
ったく、父さんは休むヒマすら与えてくれないんだから困ったものだ。
『あ、それとこれに目を通しておくように、ということでした。』
森本は持っていたカバンから分厚い書類を取り出した。
ウソ…だろ。
『っていうかなんでこのタイミングで渡すんだよ。
どうせなら飛行機の中で渡せばよかっただろ』
『すみません。
ですが、あまりにも気持ちよさそうに眠っていらっしゃったので…』
『…そうか』
それ言われたらなんも言い返せないだろーが。
森本のバカヤロウ。