偽装婚約~秘密の関係~




トイレから戻るとちょうど沙羅が部屋から出てきたところだった。

その顔は浮かなくて。


はっはーん。

俺、読めた。

今、沙羅が考えてること。


ソファに寝転がった沙羅を上から覗き込む。



「…はっ…晴弥?!」


『んなビックリしなくてもいいだろーが』


俺はソファに座る。

そうすると沙羅は慌てて起き上がった。



『今、お前が考えてること、教えてやろうか?』


「え…?」


沙羅が驚いた顔で俺を見つめているのが分かる。

俺は沙羅を見ることなく、言い放った。



『彼氏…洋介と別れなくて…いいのかなぁ?

だろ?どうだ?正解じゃないか?』








< 21 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop