偽装婚約~秘密の関係~
ジュウゴを送ってから本屋に行った。
その帰り道。
携帯が震える。
表示されたのはなぜかジュウゴの家電の番号。
『もしもし?』
『あ、晴弥?
俺、俺だけどさー』
『え?オレオレ詐欺ですか?
他あたってください』
『おい!ふざけるなっ!
俺だよ!ジュウゴ!!』
分かってるっつーの。
心の中で呟く。
『用件は?』
『ああ、そうだ。
お前の部屋にさ、携帯忘れたみたいなんだよー
だから今から取りに行く!』
『了解』
『じゃああとでー』
ブチッと電話が切れた。
ったく、騒々しいヤツめ。
中学生の頃から変わらないなんてお前は体だけ成長して心は成長してないのか。
思わず、そう問いたくなった。